決勝トーナメント準々決勝の第1戦。
アルゼンチンとドイツの大注目の対決は
1−1のままもつれ込んだPK戦に末
ドイツがベスト4と駒を進め、
アルゼンチンはここで敗退となってしまいました。
前半はお互いに激しいプレスを見せているものの
攻撃面ではやはり慎重さが見える両チーム。
それでもアルゼンチンがポゼッションを上回り
左サイドのテベスを中心に攻撃を仕掛けます。
ドイツの開幕戦で2失点の原因となった
フリードリヒを狙っているのでしょうが
フリンクスやシュナイダーらもカバーに入り崩れません。
そして最初にシュートを放ったのはドイツで
状況をよく見たシュナイダーのクロスから
ゴール前に入ってきたバラックがヘディングシュートを
放ったもののこれはゴール右へ外れ
これが前半最大のチャンスでした。
一方アルゼンチンの司令塔リケルメはボールに
積極的に触り、相変わらず強いキープ力を見せますが
ドイツはフリンクスとバラックが厳しいプレスをかけ
なかなかあのスルーパスを出す事ができません。
そしてドイツもアルゼンチンのプレスの前に
バラックも中盤の底に下がってボールを受けますが
なかなか前には進みづらく、ドイツが自慢とする積極的な
ミドルシュートもメデルザッカーの1本しか撃たせてもらえず
お互いに相手の長所を上手く封じ込めていました。
しかし後半に入ってわずか4分。
アルゼンチンはリケルメの右CKからのクロスを
アジャラが豪快なヘッドをゴール右へと突き刺し先制します。
前半にもCKが2本あり、ニアサイドに飛び込んでいた
ソリンを狙っていた伏線が見事に効きました。
ドイツは今回もソリンの動きに気を取られる中、
ベテランのアジャラが得意の空中戦を見事に制しましたが
ここまで計算しているリケルメもさすがです。
そしてここでさらにたたみ掛ける様に攻撃を増した
アルゼンチンのはさすがでしたが、開催国ドイツも
そのゲルマン魂を見せ、バラックやラームも一気に前へと出し
試合はドイツの時間帯へと代わりました。
そんな中アルゼンチンはGKアボンダンシエリが
クローゼとの衝突で負傷。代わりにはフランコが入り、
予想外の交代を強いられたペケルマン監督は
準備していたカンビアッソをそのまま投入します。
しかし代えたのは司令塔リケルメで
このまま1点を守りきるつもりです。
その直後、ラームのパスミスをクレスポがカットしテベスに渡ります。
そしてそのテベスのパスからペナルティエリア内右で
マキシ・ロドリゲスが右足のシュートを放ちましたが、
ゴール右のネット外へと突き刺さりアルゼンチンは
追加点のチャンスを逃してしまい、なんか嫌な流れです。
そしてペケルマン監督はさらにクレスポを下げて
クルスを入れましたが、この交代もやはり守備面を
重視しているのが伺えます。
そしてドイツは後半35分。
左サイドのバラックのクロスを入ったばかりの
ポドウスキーが頭でつなぎ、最後はゴール前へ飛び出した
クローゼがゴール左へとヘッドで決めて同点。
わずかな好機を見事にものにし、ドイツが追いつきました。
試合はこのまま延長戦へ突入。
延長前半はドイツが押していたものの
ここまで足を引きづりながら頑張っていた
バラックがここで治療に入り、アルゼンチンのペースへ。
そして延長後半はさらにアルゼンチンが攻勢を
仕掛けますがドイツも決定的なチャンスを与えず
ついに決着はPK戦へ。
そしてドイツはノイビル、バラックが決めますが
アルゼンチンはクルスは決めたものの、アジャラの
右下へのシュートはGKレーマンがキャッチ。
さらにアルゼンチンは4人目のカンビアッソも
レーマンに見事シュートを止められここで試合終了。
優勝候補アルゼンチンを下し、ドイツが準決勝へと駒を進めました。
期待していたアルゼンチンがここで消えてしまったのは
残念で仕方ありませんが、白熱したとても良い勝負でした。
アルゼンチンにとっては昨年のコンフェデ杯準決勝、
メキシコ戦以来のPK戦でしたがこの時は
最後カンビアッソのゴールで勝利をものにしました。
しかし今日はその時とは逆となってしまい、
この試合先制弾を決めたアジャラも止めらるという結果に
なってしまい勝負とはやはり厳しいものでした。
そしてカンビアッソはやはり悔し涙を流していましたが
今日のプレーもとても頼もしかったし、
PKを止めたレーマンが見事でしたし仕方ありません。
そして再び出番がもらえたクルスは流れを
止めてしまう事もいくつかありましたが、
自分なりのペースでチャンスも作っていました。
クレスポもストライカーですが中盤までボールをもらいに行き
そしてテベスは前線から積極的に守備に参加し
この試合一番奮戦していたと思いますし
またマスケラーノやマキシらもそれぞれ
頼もしい守備を見せてくれました。
ただペケルマン監督もアボンダンシエリの予想外の
負傷があったとはいえ、ここまでチーム託してきた
リケルメを下げてしまったのは、明暗が大きく分かれた気がするし
少なくともまだ早すぎたと思います。
ドイツのような最後まで諦めず攻撃力を備えたチームには
やはり攻める意思をもっと示す必要がありました。
改めてこれで観れなくなるのは本当に淋しいですが
ただアルゼンチンのセルビア・モンテネグロ戦は
“最強”の内容でしたし、華麗なパスワークからの
カンビアッソのゴールシーンは未だに
今大会のベストゴールだと思っています。
そういう記憶に残る試合・シーンを残してくれた事には
やっぱり感謝したいです。
そしてベスト4へ進出を果たしたドイツもよく追いつき
やっぱりこの勝利に相応しい戦いぶりでした。
2本止めた上にもう2本のシュートにも反応していた
レーマンはさすがでしたが、彼を正GKに指名した
クリンスマン監督も正しかった事が
これで証明されることとなったはずです。
またそのPK戦前にそのレーマンに話しかけ握手を
交わしていたカーンも出番は無くてもチームを支えていました。
そしてエースのクローゼが得点王を突き進むゴールを決め
バラックも足を痛めながら最後まで戦い抜いたりと、
なんだか主役を張るチームの雰囲気が漂って来ています。
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カーンはベンチにいたほうがいい選手かもしれないですね。
精神的支柱になれる人ですから、心強いでしょう。
カーンは心強かったですね。いいシーンでした!
おかげでレーマンも好セーブをしましたし
出場できなくても、本当に精神的支柱として
チームに貢献してるんでしょうね。